珊瑚の海を満喫!米原ビーチ~石垣島~にて

旅行

9月下旬。
最高気温33℃の晴天の下。
波のほとんどない透明な珊瑚の海。

大の字になって
海面にぷかぷか浮かんでみた。

沈まないように、
全身で必死にバランスを取りながら、
瞳を真っ青な空に向ける。

 

そして、
無の境地を体得するべく、
頭の中を空っぽにしようと
努力してみた。

顔面すれすれまで塩水につかり、
耳に響くのは
生きている海の声だけ。

潮と島風の香りは、
鼻から脳を抜けたあと、
全身の血管を巡って、
口から吐き出されていく。

だんだんと心が、
海と一つになっていく。

しばらくそうしていると、
いつしか流されて、
少し背の高い珊瑚のへりに
腰がぶつかり、
あわてて起き上った。

残念ながら
悟りを開くことは叶わず、
意識は現実に引き戻されてしまった。

ふとよく見てみると、
海の中には
小さな魚がたくさん泳ぎまわっている。

それらの魚の名前は
知らないし、
知りたいとも思わない。

大切なのは、
空と海と珊瑚と魚、
このシチュエーションそのもの。

その情景に酔っている
自分自身こそが重要だったりする。

しかも、
酔っているといっても
心の底からではない。

どこか冷静なもう一人の自分が、
日常と比べてのこの非現実に、
意識的に溶け込もうとしている。

つまり、
決して無心に感動できるのではない。

感動している自分を
意図的に作り出そうと
しているに過ぎないのだ。

思えば、
飲もうが歌おうが、
周りがどれだけ
盛り上がっていようが、
自我を捨てきれず
場と自身をどこか客観的に
見てしまう私である。

私は常に
いたってクール(自称)なのである。

 

「あんな南国の楽園、
奇跡の絶景が日本にあるなんて!
しかも羽田から直行便で
たった3時間なんて!
一生に一度は絶対に行った方がいい!
石垣島旅行は人生の必須科目だよ!」

これは旅行中に思いついた、
石垣島の旅自慢&勧誘文句で、
実際に東京に戻ってから、
知り合いに言い回ったものである。

残念ながら感動が伝わり切らず、
石垣島に行きたいと
思い立った知人はほぼ皆無であった。

しかし、
私自身が得た思い出はプライスレス。

春〜秋の国内旅行で
行き先に迷ったら、
ぜひおすすめの観光地である。
 

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